結論から言います。50万枚焼いても、手を抜いた一枚は一枚も存在しません。
弘々家の店長・市山隆志は、下関・山の田で32年間、鉄板の前に立ち続けてきました。累計来店者数は50万人を超え、食べログお好み焼き百名店には4年連続で選出されています。それだけの実績があっても、厨房のスタイルは開店当初からまったく変わっていない。注文が入るたびに、自分の手で、一枚ずつ。
「なぜ量産しないのか」「効率化を考えないのか」と問われることがあります。でも僕の答えはシンプルです。一枚一枚に向き合わなければ、あの食感は生まれないから。パリパリ麺の広島お好み焼きは、数値化も自動化もできない「鉄板との対話」の上に成り立っています。
この記事では、そのこだわりの理由と、弘々家の一皿が「特別な体験」として多くのお客様に喜ばれている理由を、できるだけ正直にお伝えしたいと思います。
こんな方におすすめ
- ✅ 職人が丁寧に焼き上げる本格広島風お好み焼きを食べてみたい方
- ✅ チェーン店ではなく、作り手の顔が見える個人店を探している方
- ✅ 大切な人との時間を「特別な体験」として演出したい方
- ✅ 食べログ百名店の選出理由が気になっている方
- ✅ 下関・山の田エリアで行きつけのお店を見つけたい方
「また来るね」の一言が、鉄板の前に立たせ続けてくれる
市山が鉄板の前に立ち始めたのは、還暦を過ぎた今から35年以上前のことです。当時から変わらない習慣が一つあります。お客様がお帰りになるとき、「また来るね!」という声を聞くこと。
その言葉が出るかどうかは、今日の一枚の出来に正直に現れます。麺のパリパリ感が足りなかった日、キャベツの蒸し加減がもう少し欲しかった日——そういう日は不思議と、その言葉の温度が少し違う気がする。だから次の一枚でもう少し丁寧にやろうと思う。その繰り返しが32年間です。
効率化の話をすれば、複数枚を並行して焼くことは技術的には可能です。でも弘々家のパリパリ麺は、生めんを鉄板でじっくりきつね色に揚げ焼きするため、火加減と時間の微調整が一枚ごとに必要になります。キャベツの水分量はその日の仕入れで変わるし、気温や湿度によっても麺の仕上がりが変わる。「同じ一枚」は二度と存在しないというのが、鉄板職人としての実感です。
7,000回の試行錯誤を経て完成したパリパリ麺の調理技術は、マニュアルには落とし込めません。それは弱点でもあるけれど、弘々家の一皿がここにしかない理由でもあります。
「パリパリ」が生まれるまで——下関の食文化から受けたヒント
弘々家のお好み焼きが他と違うと言われる最大の理由は、麺の食感にあります。外はパリパリ、中はふんわり。この独自の食感は、下関が誇る郷土料理「瓦そば」からヒントを得ています。
瓦そばは熱した瓦の上でお茶そばを香ばしく焼く料理。あのパリッとした底面の香ばしさと、もちっとした内側のコントラストに「これだ」と感じたのが、今のスタイルの原点です。国産小麦100%の生めんを鉄板でこんがりきつね色に揚げ焼きし、その上にキャベツ・もやし・豚バラをていねいに重ねていく。広島風お好み焼きの「層を重ねる」調理法と、瓦そばの「焼き麺の香ばしさ」が出会ったのが、弘々家のパリパリ麺です。
「麺がこんなにおいしいなんて!」と驚かれるお客様が多いのは、それが理由です。お好み焼きの主役は生地やトッピングだと思っていた方が、麺の存在感に驚く瞬間——それが弘々家で一番好きな光景かもしれません。
「麺がこんなにおいしいなんて!」
40代・男性
また、弘々家の鉄板では殻ごと食べられるソフトシェルシュリンプや、下関特産の安岡ねぎなど、この地域ならではの食材を積極的に取り入れています。安岡ねぎの甘みとパリパリ麺の香ばしさが重なる一皿は、下関でしか味わえないものです。
✓ ここまでのポイント
- 弘々家の「一枚ずつ手焼き」は、パリパリ麺の食感を守るための必然的な選択
- 下関の瓦そばからヒントを得た独自の調理法は、7,000回の試行錯誤の末に完成
- 安岡ねぎなど下関特産食材を使い、「ここにしかない一皿」を追求している
カウンター席は「鉄板ライブ」の特等席
弘々家には6席のカウンターがあります。目の前の鉄板で、市山が一枚一枚焼き上げる様子を間近で見られる席です。
麺がきつね色に焼けていく香ばしい香り。ジュワッ、パリッという鉄板の音。そして、注文を受けてから3個の卵を素早く巻き上げ、熱々のカツオ出汁をジュワッとかける「だし掛け出汁巻き玉子」のパフォーマンス。画面越しに動画で見るのと、目の前で体験するのとでは、まったく違います。
「動画で見て、すぐ来ました!」という声をいただくことが増えました。それはとても嬉しいことなのですが、正直に言うと——動画では半分も伝わっていないと思っています。香りは届かないし、音の迫力も違う。熱が体に伝わる感覚もない。だからこそ、一度でも足を運んでいただきたいと思っています。
「動画で見て、すぐ来ました!」
20代・男性
だし掛け出汁巻き玉子は山梨・神奈川の鉄板焼き職人から伝授された秘伝レシピがベースになっており、グランドキュージーヌ金賞を受賞しています。プレーン・大葉チーズ・ネギチーズの3種からお選びいただけます。記念日の来店時にカウンター席でこの一品をご注文いただくと、特別な時間の演出になります。
一人での来店も大歓迎です。カウンターに座って、ハイボールを一杯飲みながら鉄板ライブを楽しむ。仕事帰りに気づいたらそのルーティンになっていた、という常連のお客様が何人もいます。
「贅沢6種盛り」が、弘々家の全てを語る
初めて弘々家に来てくださったお客様に、迷わずおすすめしているのが「贅沢6種盛り」です。
殻付き海老(ソフトシェルシュリンプ)・安岡ねぎ・チーズ・イカ天・もち・イカ——これだけの具材が、パリパリ麺の広島お好み焼き一枚に凝縮されています。それぞれの素材が互いの味を引き立て合い、食べるたびに違う表情を見せてくれます。
弘々家の広島風お好み焼きを初めて食べる方にとって、この一枚は「広島風って、こういうものか」という発見と、「弘々家でしか食べられないものがある」という実感が同時に得られる特別な一皿です。
お好み焼きが焼き上がるまでの間は、豚キムチやとん平焼きをつまみながらお待ちいただくのが弘々家流の楽しみ方。豚キムチには、市内の焼肉店も仕入れに来るという韓国食材専門店「黄家」の本格キムチを使用しています。ハイボールや生ビールとの相性は抜群で、「気づいたら何杯も飲んでた」と笑ってくださるお客様が後を絶ちません。
居酒屋としての楽しさと、百名店の実力が詰まったお好み焼き。弘々家がランチにも、仲間との夜にも、記念日にも選ばれ続ける理由は、そこにあると思っています。
まとめ——50万枚目も、「一枚ずつ」
スノーボードのインストラクター資格を持ち、フルマラソンを10回以上完走し、ツールド下関にも出場してきた市山隆志が、体力的にも精神的にも現役でいられるのは、鉄板の前に立つことが好きだからだと本人は言います。
還暦を過ぎた今も、休みの日は世界のごはんを食べ歩いて「美味しい一枚を焼くためのヒント」を探している。その姿勢が、32年間変わっていません。
50万枚を超えた今も、次の一枚が一番大事な一枚です。あなたにお出しするその一枚が、また「来るね!」と思っていただける一枚であるように——その気持ちだけは、何枚焼いても変わることがありません。
下関・山の田でお待ちしています。ランチもディナーも、一人でも、大切な方と一緒でも、ばっちこーい!
ご予約・お問い合わせはお気軽にどうぞ。来店前に電話でご注文いただければ、焼き上がりに合わせてご案内します。
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