唐戸市場を訪れた人の口コミを眺めていると、興味深い共通点が見えてくる。もちろん「新鮮でおいしい」「お得に買える」という声も多いのだが、それ以上に目立つのが、市場で働く人々との「会話」に触れた感想だ。新鮮な魚介そのものよりも、そこで生まれる人と人とのやり取りにこそ、この市場の本当の魅力があるのかもしれない。
「安くておいしい」だけでは語れない魅力
唐戸市場は、地方卸売市場としての機能を持ちながら、一般客にも開かれた珍しい市場だ。新鮮な魚介がお手頃に手に入るという点は、多くの観光客にとって大きな魅力であることは間違いない。実際に「お寿司もどんぶりも、安くておいしい」といった声は口コミの中でも数多く見られる。
しかし、唐戸市場の公式サイトでも紹介されているように、この市場の真の魅力は、実は「安くておいしい魚」以上に、「市場で働いている人たちとの会話のある買い物」にあるのだという。若者や外国人観光客にも人気が広がった今もなお、この「会話」という価値観は変わらず大切にされている。
市場の熱気は「人」が作っている
唐戸市場を歩くと、あちこちから聞こえてくる笑い声やかけ声に、思わず心が浮き立つ。おいしいものを探したり食べたりしながら、市場で働く人々とのおしゃべりを楽しむ。見慣れない魚や食べたことのない食材に出会うのも、市場ならではの醍醐味だ。活気にあふれた市場内を歩いているうちに、いつの間にか心も体も元気になっている。そんな体験を求めて、この市場は「福招き市場」とも称されている。
口コミの中には、「市場の方と話しながら選ぶのが楽しかった」「気さくに声をかけてもらえて嬉しかった」といった声も少なくない。単なる買い物では終わらない、人と人との触れ合いこそが、多くの人をリピーターにしている理由なのだろう。
「魚食塾」に見る、伝える文化
唐戸市場では「魚食塾」というイベントも開催されており、市場を訪れた人に魚をおいしく食べる技を伝授している。魚料理に挑戦するときめきと、それを成し遂げたときの充実感は、いつまでも心に残るワクワクした思い出として刻まれることだろう。ただ商品を並べて売るだけでなく、知識や技術、楽しみ方までも伝えようとするこの姿勢に、市場の人々の心意気が表れている。
会話を楽しむためのちょっとしたコツ
市場での会話を楽しみたいなら、少しだけ余裕を持ったスケジュールで訪れるのがおすすめだ。混雑がピークとなる時間帯は、お店の人もこちらもゆっくり話す余裕がなくなってしまう。比較的落ち着いている朝早めの時間帯や、平日の訪問であれば、店先での何気ないやり取りをじっくり楽しむことができるだろう。
「これはどうやって食べるとおいしいですか」「今日のおすすめは何ですか」。そんな何気ないひとことをきっかけに、思いがけず市場の人の人柄や、その日ならではの旬の情報を知ることができるかもしれない。
会話を大切にする文化は、下関のあちこちに息づいている
こうした「会話のある買い物」という価値観は、唐戸市場だけのものではない。下関市山の田エリアで1993年から営業を続ける広島お好み焼き 弘々家(こうこうや)でも、店主が鉄板の前に立ち続け、一枚一枚丁寧に焼き上げながらお客様と言葉を交わす時間を大切にしてきた。「また来るね」の声に支えられ、地域に育てていただいてきたというこの店の姿勢は、唐戸市場が大切にしてきた文化とどこか重なるものがある。
市場で人との会話を楽しんだ後は、こうした地元に根づいた店で、同じような温かい時間を過ごしてみるのも良いだろう。
まとめ
唐戸市場の口コミを読み解いていくと、そこには「安さ」以上に「会話」を求めて訪れる人々の姿が浮かび上がってくる。新鮮な魚介はもちろんのこと、市場で働く人々との何気ないやり取りにこそ、この場所の本当の魅力がある。次に唐戸市場を訪れる際は、ぜひ少し立ち止まって、お店の人との会話も楽しんでみてほしい。
関連情報
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※会話を大切にする下関の食文化を、山の田エリアの弘々家(こうこうや)でも。ご予約はお電話またはLINE公式アカウントからどうぞ。

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